気ままに読み解き

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注文の多い料理店について【宮沢賢治】

週休二日さんの読み解きを前提に、一部解釈を付け加えたものです。

dangodango.hatenadiary.jp

 

まずはfufufufujitaniさんの

「注文」でもロシア風の家だから賢治はおそらくトルストイを読んでいる。

つまり、英米vsロシアを描いた作品?という疑問について

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賢治はトルストイを確実に読んでいます。

「旅人のはなし」という散文で「戦争と平和」の言及があり、

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「月夜のでんしんばしら」という作品でも、シベリア出兵の日本軍とロシア遠征のナポレオン軍を重ねて表現しています。

naginagi8874.hatenablog.com

 

イギリス風の服装というのはおそらく日英同盟(1902)。

日露戦争(1905)ではイギリスの協力もあり、ロシアに勝利しました。

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フリーメイソン風の勧誘なのは、欧米列強の仲間入りをした日本だから。

1921年11月10日に完成した作品という前提で考えると、

日露戦争でロシアに勝ったから、シベリア出兵(1918〜1922)でも勝てるだろうと浮かれている日本を批判しているのだと思います。

 

当時の紙幣は武内宿禰という人物。天皇に仕えた忠臣です。

 

ja.wikipedia.org

つまり、くしゃくしゃというのは紙幣だけでなく、華族や権力者の没落も暗示しています。

このままだとマズイですよ。痛い目見ますよ。と。

警鐘的作品です。実際、その後日本は痛い目を見ました。

 

(必要だったとはいえ)植民地支配に勤しみ、勢力圏を広げようとする日本や諸外国を「注文の多い料理店」と表現しているのだと。